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2020年7月

クサフジの淡い青紫色の花が咲くようになれば盛夏の始まり。元気いっぱいのマスたちと、ゲストの笑顔に癒されながら、もう現実に戻れないってくらい最高に楽しい7月でした。
クサフジの淡い青紫色の花が咲くようになれば盛夏の始まり。元気いっぱいのマスたちと、ゲストの笑顔に癒されながら、もう現実に戻れないってくらい最高に楽しい7月でした。

 「今回の経験とそこから得たインスピレーションは、来シーズン以降、ポロシリにいらっしゃるゲストのみなさんと共有できるものと信じています」。

 そんな一文を書いたのは昨年12月のブログ。それが、ここにきて結果となってあらわれてきたような。写真を載せてはいませんが、おかげさまで今年の7月はここ数年でいちばん、多くの大型に恵まれたひと月になりました。

 例年7月にもなると、春に産卵に参加した大型のニジマスも体力を回復し、本来の瞬発力と力で最後までねばり強く抵抗するようになります。特に標高のある山岳渓流の大型ニジマスとのやりとりが本当に面白くなるのは7月下旬からでしょう。季節の進行が早い平野部の河川ならともかく、いわば”産後の肥立ち”の時期に山岳渓流で大型のニジマスを釣っても心が痛いばかりです。

 春の満身創痍から回復した盛夏のパワフルなマスを掛けて確実にネットに入れるのは大変です。60センチを越えるような大型でも全身を見せてなんどもジャンプをする魚が多く、バラさずネットにおさめる確率を上げるためにはスキルを要します。また、道具も同様で、ポロシリではひたすらタックルのバランスを重視しています。イトとハリの強度のバランス、リールのドラグの滑り出し具合やセットアップなど、全体に最良のバランスを求めています。

 盛夏の渇水時は水温が高く、水中の酸素が少なめです。魚体への負担を考えれば大型であればあるほど速やかなキャッチが求められます。クリック&ポールのリールはカッコいいけど、こと盛夏に大型のマスと長時間のやりとりをするのは避けたいところです。あ、大型のリリース時に、酸素の多い流れの中で時間をかけて回復を待つのも盛夏です。