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タングルフリー・ウエーディングネット

商品到着時。クリップ付きランヤードが付いていた。
商品到着時。クリップ付きランヤードが付いていた。
左はフープ取り付け部分のグリップ部。右はグリップエンド。
左はフープ取り付け部分のグリップ部。右はグリップエンド。

 ネットを新調しました。世界大会前の昨年秋から数えて3本めのネットです。

 

 これらのネットを選ぶ際に掲げた条件は、1、ネットバッグの素材が化繊で目が細かいこと 2、フープが大型(縦45〜50センチ)であること 3、軽量で頑丈であること 以上の三つでした。コンペティションの見地からすれば、2や3はごくしぜんな条件だし、1はFIPS-Mousheのルールにも見合っています。参考までに、下記がその条文です(「COMPETITION RULES 2019」より一部抜粋)。

 "The mesh material of a landing net must be rubber/silicon (preferred) or a non-abrasive synthetic or soft cotton material. Nets must now be of knotless construction." 

 

 しかしながらこれら、日本のフライアングラーに人気の、銘木のグリップに”手編み”のクレモナ製バッグが付いた工芸品的ネットからすれば対極にあるようなネットですよね。今回ご紹介するこのネット(米国F社製品)も、国内で意思的に選んで使っているのは、まぁー、まぎれもなく私だけだと思います(笑。なお、現時点で日本国内には輸入代理店はありません。

 2本めに購入したフランスP社製のネットはとても軽くて気に入っていたのですが、今年の5月、マスをすくっている時にハンドル部のカーボン製シャフトからぽっきり折れてしまいました。おそらく、まったく別の時にシャフトを傷つけていたか、あるいは何か圧力がかかっていたのだと思います。残念。こちらはもう一度購入するかどうか検討中。

 

 さて、本品のフープは丸みを帯びたティアドロップ型。縦が18インチ、横幅が13インチあります。それに、長さ約7.5インチのハンドルが付いています。フープの大きさや形状は先に使っていたP社のものとほぼ同じです。

 ネッティングマテリアルは、メーカーによれば”タングルフリー・マイクロメッシュ”。実際には、化繊製の細かいメッシュにラバーをコーティングしたバッグで、商品名もなるほど「タングルフリー・ウエーディングネット」といいます。タングルとは、もつれる、絡まるの意味です。

 新品時(写真左)、ハンドルのお尻に付いていた、ぜい弱そうなランヤード(クリップ付き)は根元でカットし、代わりにエポキシ系接着剤を充填して真鍮製のヒートン(直径約5.8ミリ)をねじ混込みました(写真右)。

  昨年秋からの1本め、2本めに比べ、自重が少しだけ重い点、バッグの深さが13インチしかなく、あと数インチ欲しい点だけが今のところの及第点ですが、フープの大きさと形、ハンドルの長さなどとても満足しています。

 また、日頃から使っているハリの9割以上がバーブレスですが、試合さながらにマルチプルの仕掛けを使っている際フッキングしたマスを取り込んでも、ハリがバッグに絡むことはありません。また、カエシの付いたハリが引っかかってもラバーコートゆえすぐに外れますから、最短時間で次のキャストを始められます。まさにタングルフリーです。

  商品の到着から1週間ほど毎日使いましたが、すでにハンドル部のラバーコートが剥がれてきています(写真右上)。このあたりの品質は購入前から想定内です。すべて剥がれた時に滑るようなら、テニスラケット用のオーバーグリップを巻いて使おうと思っています。

 

 おかげさまでガイドは堅調です。現在は、適度な雨量のおかげで真夏の大型ニジマスねらいの釣りが最盛期です。アメマスも釣れていますし、ヤマメが好きな人なら、小顔で背中の盛り上がった大型ヤマメ釣りも楽しいですヨ。蛇足ですが、今年はヒグマの糞や食痕をよく見かけます。釣りの際は気をつけて。