Two-Handed Rods

不思議と手が伸びる”だぶはん”

 昨年はスイッチロッドやツーハンド・ロッドの釣りを目当てに、ガイドをご指名いただく機会がより増えた1年でした。ゲストの釣果にも恵まれ、じつにエキサイティングな、素晴らしい時間を経験することができました。ガイド時に初めて”だぶはん”を握ったというゲストにも、相応のニジマスを1日で数尾釣っていただくことができた日もあり、とても印象に残りました。

 現在私が川で使っているツーハンド・ロッドは写真の3本です。それぞれ、5/6番、7/8番、8/9番。スイッチロッドや湖などで使うものを除けば、この3本だけで春から初冬までの本流の釣りをカバーしています。3本ともに、長い時間魚と向き合ってきたであろう、北米のフィッシングガイドさんがかかわって生まれたロッド群です。

 発売されてから時間も経過していますし、品質を考慮すると、とりたてて優れているロッドとはいえません。感度などは鈍重な部類に入ると思います。一方でその守備範囲は広く、シャフトはいずれも癖のない中庸(ちゅうよう)といえる調子です。また、どれも魚を掛けてランディングにいたるまでの動作においてひじょうに優秀です。アメリカンメーカーのものですが、新品時リールシートに「Made in Korea」のデカールがついていました。ツーハンド・ロッドとしては、価格は廉価帯に入ると思います。

 不満もあります。商品の質にバラつきがあり、フェルール部分の密着度が及第点のものもあれば、シャフトのフェルール部分に埋め込まれたプラグの接着が悪いのか、知らないうちに抜け落ちていたことが数回あります(同じモデルを複数使ってみての結果です)。グリップのコルクの質は総じて低く、比較的速く凸凹になります。趣味・嗜好の部分をいえば、主張が強いお化粧も好きになれません。でも、”痘痕(あばた)もえくぼ”です。釣りザオは使いやすさこそ優先だと割り切って、諦めています。


 グリップ全長は長めに設計されています。コンパクトに握るのはもちろん、肩幅より広げて持つこともできます。この点は、キャスティング時の自由度に貢献していて都合がいい。グリップの径は細く、しっかり握ることができます。べつだん軽いわけでもありませんが、1日じゅう投げ続けてもあまり疲れません。不思議なロッドです。

使う頻度がいちばん高い1本は、コルクの品質ゆえグリップのあちこちががひどく凸凹になっていた。今年に入ってついにグリップの補修をした。コルクの”ス”をパテで埋め、旋盤を回してギャップを整えた。これで今シーズンも準備万端。ロッドの下のペーパーバックは、Trey Combsさんによる大著『STEELHEAD Fly Fishing』。著者が本ロッド群をデザインしたガイドと出会った頃のエピソード、フライパターンなど、若かった頃のその人を少しだけうかがい知るができる。写真はガイドその人。若いなぁー。
使う頻度がいちばん高い1本は、コルクの品質ゆえグリップのあちこちががひどく凸凹になっていた。今年に入ってついにグリップの補修をした。コルクの”ス”をパテで埋め、旋盤を回してギャップを整えた。これで今シーズンも準備万端。ロッドの下のペーパーバックは、Trey Combsさんによる大著『STEELHEAD Fly Fishing』。著者が本ロッド群をデザインしたガイドと出会った頃のエピソード、フライパターンなど、若かった頃のその人を少しだけうかがい知るができる。写真はガイドその人。若いなぁー。